第2部:生成AIとコーディングエージェントの基礎
第2部では、第0部で起動したCodexやClaude Codeが、何をしている道具なのかを整理します。
第0部では、AIエージェントを先に導入し、教材リポジトリを見ながら質問できる状態を作りました。 ここでは、「AIに聞けるようになった」で止まらず、生成AI、LLM、モデル、Webチャット、コーディングエージェント、作業ディレクトリ、指示ファイルの違いを理解します。
この部のゴール
AIを魔法扱いせず、得意なこと、間違えること、見えているもの、任せてよいことを判断できるようになることがゴールです。
また、AIにいきなり編集を任せるのではなく、説明、計画、レビュー、小さな変更を段階的に頼める状態を目指します。
この部で回収すること
第2部では、第0部で実行したAI関連の操作を回収します。
特に次を整理します。
- なぜCodexまたはClaude Codeを先に入れたのか
- Web版ChatGPTやClaudeに聞く場合と、ローカルでAIエージェントを起動する場合の違い
codexやclaudeを教材リポジトリで起動した意味- AIエージェントに作業ディレクトリがあること
AGENTS.mdやCLAUDE.mdのような指示ファイルの役割- AIに「まだ編集しないで」と頼む理由
- AIがもっともらしく間違える前提で確認する理由
予定する章立て
1. 生成AIとは何か
従来のAIと生成AIの違いを整理します。 生成AIは、文章、コード、画像などを新しく生成する道具ですが、正しさを保証する道具ではありません。
2. LLMとモデルを区別する
LLM、モデル、ツール、アプリの違いを整理します。 GPT、Claude、Gemini、Llama、Qwen、DeepSeekなどは代表例として扱い、どの名前がモデルで、どの名前が製品やツールなのかを分けて見ます。
3. Webチャットとコーディングエージェントを区別する
ChatGPTやClaudeのWebチャットと、CodexやClaude Codeのようなコーディングエージェントの違いを整理します。 Webチャットは基本的に貼った情報をもとに返答します。 コーディングエージェントは、作業ディレクトリのファイルを読み、必要に応じて変更やコマンド実行まで関わります。
4. AIに見えているものを確認する
作業ディレクトリ、会話、開いているファイル、指示ファイル、ターミナル出力の関係を整理します。 第0部で教材リポジトリの中でAIエージェントを起動したのは、AIが教材の文脈を見られるようにするためでした。
5. AIツールの選択肢を知る
Claude Code、Codex、GitHub Copilot、エディタ統合型ツール、ローカルLLM連携型ツールなどの選択肢を概観します。 ここではツールの優劣を決めるのではなく、どのレイヤーの道具なのかを見分けます。
6. AIへの頼み方を段階化する
説明、要約、計画、レビュー、小さな変更、実行確認のように、AIへの依頼を段階に分けます。 特に、初学者のうちは「まず説明して」「まだ編集しないで」「変更前に計画して」と頼むことを習慣にします。
この部で使う確認
第2部では、派手なコマンド実行よりも、AIに何を見せているかを確認します。
- AIエージェントをどのディレクトリで起動しているか
- AIがこのリポジトリのファイルを参照しているか
- AIに編集を許可する前に、説明や計画を出させているか
- AIが出した説明を、自分の環境と照らして確認しているか
- 秘密情報を貼っていないか
進め方
第2部では、AIに「正解を出してもらう」のではなく、AIと一緒に状況を確認する練習をします。
第0部で「とにかくAIエージェントを起動できる状態」を先に作りました。 この部を終えると、あれは単に便利ツールを入れたのではなく、教材リポジトリを文脈として共有するための準備だったとわかるはずです。