第2部の確認
この章では、第2部で扱ったAGENTS.mdの考え方を、自分のプロジェクトに当てはめて確認します。
AGENTS.mdは、AIのための作業方針です。 一度書いて終わりではなく、AIとの作業を通じて育てていきます。
この章でできるようになること
- 自分のプロジェクトに必要なAGENTS.mdの項目を棚卸しできる
- AGENTS.mdに残すものと、外へ分けるものを判断できる
- AIにAGENTS.mdの点検を依頼できる
第2部で見たこと
第2部では、AGENTS.mdを次の順番で扱いました。
- 役割を確認する
- 最小構成を書く
- 変更前後で出力を比べる
- AIに改善案を出させる
- 肥大化を防ぐ
この流れは、そのままAGENTS.mdを育てる手順になります。

自分のAGENTS.mdを点検する
自分のプロジェクトにAGENTS.mdがある場合は、次の観点で確認します。
| 観点 | 確認すること |
|---|---|
| 役割 | AI向けの作業方針になっているか |
| 最小構成 | 目的、方針、安全、確認が入っているか |
| 効果 | 同じ依頼で出力差を確認できるか |
| 改善 | AIの失敗からルール候補を作れるか |
| 分離 | 長い補足や一時メモを外へ分けられるか |
まだAGENTS.mdがない場合は、全部を埋めようとしなくて構いません。 まずは、危険な操作、commit、push、秘密情報の扱いだけでも書けると十分です。
残すものと外へ分けるもの
次の表を使って、AGENTS.mdに残すかどうかを判断します。
内容:
これは毎回必要か:
短い行動ルールとして書けるか:
プロジェクト全体に関係するか:
長い補足になっていないか:
置き場所:
AGENTS.md / docs/reference / 作業メモ / テンプレート / skills
AGENTS.mdに残す判断だけが正解ではありません。 外へ分ける判断も、AI作業を安定させるための大事な設計です。
やってみる
自分のプロジェクトについて、次の3つを書き出します。
AGENTS.mdにすでに書いてある、または書きたいルール:
外へ分けたほうがよさそうな長い説明:
AIに同じ失敗を繰り返してほしくないこと:
書き出したら、それぞれを次のどれかに分類します。
- AGENTS.mdに残す
- docs/reference/へ分ける
- 作業メモへ置く
- テンプレート化する
- skills化を検討する
AIに聞いてみよう
AIにAGENTS.mdの棚卸しを頼む場合は、編集ではなく診断から始めます。
このプロジェクトのAGENTS.mdを点検したいです。
まず読み取りだけで、次の観点で診断してください。
- AGENTS.mdに残すべき短い作業方針
- 長すぎる、または重複している可能性がある箇所
- docs/reference/へ分けるとよさそうな内容
- 作業メモへ分けるとよさそうな内容
- 次に追加するとよさそうな安全ルール
条件:
- まだファイル編集はしない
- 削除ではなく、整理案として出す
- 重要な安全ルールは残す前提で考える
- 理由を短く書く
この依頼では、AIにAGENTS.mdを勝手に直させません。 まず診断してもらい、人間が採用する整理方針を決めます。
何が起きたのか
第2部では、AGENTS.mdをAIに対する作業方針として扱いました。
重要なのは、AGENTS.mdを書くこと自体ではありません。 AIの出力を見て、うまくいったこと、危なかったこと、毎回伝えていることを、次の作業に活かせる形にすることです。
次の第3部では、会話の中に入る情報量、resume、compact、作業メモの扱いを整理します。
次へ
次は、コンテキストウィンドウと作業メモを理解します。