レビュー観点を分ける
この章では、AIにレビューを頼む前に、何を見てほしいのかを観点ごとに分けます。
レビューは「よさそうか」を聞く作業ではありません。 安全、動作、文章、初学者視点、画像との対応など、見る場所を分けるほど、AIの指摘を判断しやすくなります。
この章でできるようになること
- レビュー観点を分けてAIに依頼できる
- 1回のレビューに詰め込みすぎない判断ができる
- レビュー結果を人間の判断材料として扱える
レビューは目的を分ける
同じ差分でも、見る人の目的によって指摘は変わります。
| 観点 | 見ること |
|---|---|
| 実装レビュー | 依頼通りに変わっているか、壊れやすくないか |
| 初学者視点レビュー | 説明の順番、未説明の用語、迷う箇所 |
| セキュリティレビュー | 秘密情報、危険な操作、公開してよい内容 |
| 文章レビュー | 表現、重複、読みやすさ |
| 画像レビュー | 本文と画像が対応しているか |

1回で全部見させない
AIに「全部レビューして」と頼むと、指摘が広く浅くなりがちです。 重要な観点が混ざると、何を優先すべきかも見えにくくなります。
たとえば、セキュリティの問題と文章の言い回しが同じ重さで並ぶと、先に対応すべきものを見失います。 だから、レビュー観点を分けます。
まず安全や壊れやすさを見て、そのあと文章や読みやすさを見る、という順番にすると判断しやすくなります。
レビュー依頼の基本形
レビュー依頼では、次の4つを入れます。
対象:
観点:
出力形式:
禁止すること:
たとえば、次のように頼みます。
今の差分をレビューしてください。
観点は「初学者にとって説明の順番が自然か」に限定してください。
セキュリティや文章表現の細かい言い換えは、今回は見なくて構いません。
指摘は、重要度の高い順に並べてください。
各指摘には、対象ファイル、理由、修正方針を含めてください。
まだファイル編集、削除、commit、pushはしないでください。
観点を限定すると、AIの出力を読みやすくなります。
人間が採用判断する
AIレビューの指摘は、すべて正しいとは限りません。 教材の意図に合わない指摘や、別の章で扱うべき指摘もあります。
レビュー結果は、次の3つに分けます。
対応する:
見送る:
別章・別タスクに回す:
この分類を人間が行うことで、AIレビューを作業の主導権にしないで済みます。
やってみる
最近AIに頼んだ変更を1つ思い出し、レビュー観点を3つに分けます。
変更内容:
最初に見る観点:
次に見る観点:
今回は見ない観点:
「今回は見ない観点」を決めることも大切です。 全部を同時に見ると、作業が散らかります。
AIに聞いてみよう
AIに、レビュー観点の分け方を練習してもらいます。
AIレビューの観点を分ける練習をしたいです。
5問の一問一答でお願いします。
- 1問ずつ変更内容の例を出す
- その直下に A: 実装レビュー、B: 初学者視点レビュー、C: セキュリティレビュー、D: 文章レビュー の選択肢を毎回表示する
- 私が回答するまで、答え、採点、解説を表示しない
- 私が回答したあと、その問題だけを採点し、理由を説明する
- 解説後に次の問題を1問だけ出す
- ファイル編集、削除、commit、pushはしない
何が起きたのか
この章では、AIレビューを観点ごとに分けました。
レビューの目的を分けると、AIの指摘が読みやすくなり、人間が採用判断しやすくなります。 次章では、実装レビューを差分ベースで頼む方法を扱います。
次へ
次は、実装レビューを頼みます。