AGENTS.mdの肥大化を防ぐ
この章では、AGENTS.mdに書くものと、外へ分けるものを整理します。
AGENTS.mdは、AIに毎回守ってほしい作業方針を書く場所です。 便利だからといって何でも入れると、長くなりすぎて、大事なルールが見つけにくくなります。
この章でできるようになること
- AGENTS.mdに残すべき内容を判断できる
- リファレンス、作業メモ、テンプレート、skillsへ分ける考え方を説明できる
- AGENTS.mdやCLAUDE.mdが肥大化したときの整理方針を立てられる
常に読むものだけを残す
AGENTS.mdには、AIが毎回読んでほしい方針を残します。
たとえば、次のようなものです。
- 文章の基本方針
- 安全上の禁止事項
- commitやpushの前の確認
- 画像や問題の作り方の基本方針
- そのリポジトリで絶対に守る編集ルール
一方で、長い背景説明や、一度きりの作業メモまで入れると重くなります。

外へ分ける候補
AGENTS.mdから外へ分ける候補は、次のように考えます。
| 置き場所 | 向いている内容 |
|---|---|
| AGENTS.md | 毎回守る短い作業方針 |
| docs/reference/ | 背景知識、詳しい説明、長い補足 |
| 作業メモ | そのタスクだけで使う一時的な情報 |
| プロンプトテンプレート | 何度も使う依頼文の型 |
| skills | 決まった手順や専門的な作業のまとまり |
どこに置くか迷ったら、「AIが毎回読むべきか」を考えます。 毎回必要ないなら、AGENTS.mdから外へ出す候補です。
CLAUDE.mdなども同じ問題を持つ
ツールによっては、AGENTS.mdとは別の名前の方針ファイルを使うことがあります。 たとえば、CLAUDE.mdのようなファイルを使う環境もあります。
名前が違っても、肥大化の問題は同じです。
毎回読む方針ファイルに、全部を詰め込みすぎると、次の問題が起きます。
- 重要な禁止事項が埋もれる
- 古いルールが残り続ける
- その場限りのメモが混ざる
- AIに読ませたい優先順位がわかりにくくなる
方針ファイルは、短く、更新しやすく保つほうが長く使えます。
分ける判断基準
AGENTS.mdに残すか迷ったら、次の質問で判断します。
- これは毎回の作業で必要か
- これは短い行動ルールとして書けるか
- これはプロジェクト全体に関係するか
- これは古くなっても気づけるか
- これは別ファイルへのリンクで足りるか
たとえば、次のように分けられます。
AGENTS.mdに残す:
- ファイル編集前に、変更予定ファイルと理由を説明する
リファレンスへ分ける:
- このプロジェクトで使う画像生成手順の詳しい説明
作業メモへ分ける:
- 今回だけ使う第2部の章追加チェックリスト
AIに整理案を出させる
AGENTS.mdが長くなってきたら、AIに整理案を出してもらいます。 ただし、最初から編集させません。
AGENTS.mdが長くなってきたので、整理案を出してください。
次の観点で分類してください。
- AGENTS.mdに残すもの
- docs/reference/へ分けるとよいもの
- 作業メモへ分けるとよいもの
- プロンプトテンプレート化できるもの
- skills化を検討できるもの
条件:
- まだファイル編集はしない
- 削除案ではなく、移動または分離の案として出す
- 重要な安全ルールはAGENTS.mdに残す
- 理由を短く書く
AIに分類させると、人間が見落としていた重複や、一度きりのメモを見つけやすくなります。
やってみる
自分のプロジェクトで、AGENTS.mdに入れたいと思った内容を3つ挙げます。 それぞれについて、置き場所を選びます。
内容1:
置き場所: AGENTS.md / reference / 作業メモ / テンプレート / skills
理由:
内容2:
置き場所: AGENTS.md / reference / 作業メモ / テンプレート / skills
理由:
内容3:
置き場所: AGENTS.md / reference / 作業メモ / テンプレート / skills
理由:
最初は迷って構いません。 迷うこと自体が、AGENTS.mdを育てる練習になります。
何が起きたのか
AGENTS.mdは、AIに毎回守らせたい方針を置く場所です。
そこに背景知識、作業メモ、長い手順、テンプレートを全部入れると、方針ファイルとして読みにくくなります。 発展編では、AGENTS.mdだけでなく、リファレンス、テンプレート、skills、作業メモを使い分けていきます。
次章では、第2部全体を確認し、自分のプロジェクトでAGENTS.mdに残すものと外へ逃がすものを整理します。
次へ
次は、第2部の確認です。